2011年2月10日木曜日

中華iPhone充電器修理 失敗

中華から輸入した謎の激安iPhone充電器。
これが全然iPhoneで充電できないどころか、AndroidのIS01でも充電エラーが出る。
どうせスイッチング電源だと思うので調整で治るだろうと思い分解してみた。

外観はApple純正とそっくり。Appleの表示もある。
たぶん製造工程NG品が流れているんだと思う。
秋葉原でも400円くらいで売っているらしい。

プラグを無理矢理引っ張るとメキメキと開く。

中身はとってもシンプル!よくこのサイズでAC-DC変換構築できたもんだ。
Appleさんすごいっす。

分解してみるとまず部品点数の少なさに驚く。
ブリッジ整流回路も大型コイルも無い。電圧変換トランスが発振をかねてるのかな?
発振周波数は10.2kHzでした。

とにかくシンプル。変換効率を犠牲にしてコンパクトに作っている感じ。
フォトカプラがAC部とDC部を繋いでる。
東芝セミコンダクタのTLP721Pと思われる。
なぜか日本販売が見当たらずもっぱら中国での販売しかない。

DC部。

AC部。パワーデバイスらしき物が見当たらない。うまい事低電圧に変換してる感じ。
手差しで電子部品をハメている痕跡がある。
一つのランドホールにリードが2本入っていたりとかなり無理矢理な感じw
ハンダ汚れや仕上がりもかなり差があって、フロー炉を使わず全部手ハンダなんじゃないか?とか思う。



結論から言うと「修理できませんでした」
SW電源には普通付いている調整用半固定抵抗が無い!
製品バラツキにすべてを委ねているようですw
調整を行わず規格内に偶然収まった物だけを出荷してる感じ。

そして仕組みが解析しきれなかった。というか面倒。
SW電源構成されているけどSW電源は出力をAC部にフィードバックしてる。
このフィードバックを担うのがフォトカプラで、出力電圧を直接分圧してフォトカプラONOFFさせている感じ。
かなり無理矢理感があるのだけどこのサイズで治めるための良いアイデアだと思う。

そこで分圧抵抗らしき物をチェック。
この手のチップ抵抗はバラツキ+-10%なので「きっとバラツキの端っこなんじゃね?」と期待してみたけど・・・。
抵抗値のバラツキは規定の範囲内。多くても1.7%ズレだった。
もはやこの時点でやる気失せてきて。
フォトカプラの破壊を疑ってTLP621に変更してみたけど動作変わらず。
分圧抵抗無理にいじって所出力電圧が低くなってきた。
でも大幅に抵抗変えても電圧変化があまりないので。恐らく見当違いの所いじってる。
面倒になって終了。
これ以上時間費やすならサードパーティー品買った方が良い。


改造による電圧記録書いておくと
ノーマル状態:5.36V
フォトカプラ変更TLP721=>621:5.37V
フォトカプラ根元の抵抗変更 216.7Ω=>218.7Ω:5.34V
フォトカプラ根元の抵抗変更 216.7Ω=>330Ω:5.2V

iPhoneの充電電圧チェックってとてもシビアで、5.0Vから+-0.1V程度ずれるともう「このアクセサリは充電に対応してません」となって蹴られてしまう。
もう、うぬー。な感じでした・・・。

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